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心のメモ#3、広げたあとに深める

執筆者の写真: Marc
Marc
15 時間前
読了時間: 5分

心のメモ#3、広げたあとに深める:日本に来て、もう2年になる


2年前、日本に来た時の僕は、とにかく自分の世界を広げたかった。

フランスにいた頃の僕は、どちらかというと控えめで、慎重で、一つのことに集中するタイプだった。だからこそ、日本では今までやらなかったことをやってみたかった。知らない場所に行く。知らない人と会う。怖いことにも挑戦する。日本語で働く。


そうやって2年間過ごしてきた。

そして今、少しずつ次のフェーズに入っている気がする。



① 東京にいると、ずっと何かがある


最近、東京にいると少し疲れる。

東京が特別うるさいという話ではない。外に出れば、常に何かが目に入る。

建物、ネオン、コンビニ、飲食店、車、人、電車。夜になっても、終電を待つ人がいる。街はまだ動いている。

便利だし、楽しい。

でも、何もない時間が少ない。


何かをしたければ、すぐできる。どこかに行きたければ、すぐ行ける。誰かに会いたければ、会える。暇になれば、コンビニに行けばいいし、スマホを開けばいくらでも時間を潰せる。気づかないうちに、ずっと外から何かが入ってきている。


それを強く感じたのが、秋田に10日ほどいた時だった。秋田では、逆に何もできなかった。だから、一日にやることも自然と2つか3つくらいになる。

本を読む。

自転車に乗る。

個人的に書いていた記事を終わらせる。

それくらい。


もっと遊ぼうと思っても、そもそも周りに何もない。誰かに会おうと思っても、すぐ会えるわけでもない。

最初は「暇だな」と思う。でも、そのおかげで一つのことに集中できた。よく眠れたし、周りのものもちゃんと感じられた。夜になれば、人間だけじゃなくて、木も、動物も、周りの自然も全部眠っているような感覚がある。


東京では、夜になっても街が起きている。

その違いが、思っていた以上に大きかった。

フランスにいた頃も、似たような環境だった。

田舎だったから、家の周りに人も、建物も、エンタメもほとんどなかった。

だから、自然と目の前のことに集中していた。


今思えば、何もなかったことが、集中するための環境になっていたんだと思う。

心のメモ#3、広げたあとに深める


② 「やる」から「深める」へ


この2年間、日本に来てからいろんなことを試した。

でも最近は、新しいことをどんどん増やすより、今までやってきたことをもう一段深くしたくなっている。


例えば:

  • 今まではイベントに参加することが多かった。これからは、自分でイベントを企画してみたい。

  • いろんな人と出会ってきた。これからは、ただ新しい人に会うのではなく、今まで出会った人たちを繋げる側にもなりたい。

  • 日本語も、ただ勉強するだけじゃなくて、日本語でちゃんと話したい。スピーチもしてみたい。


経験を増やすというより、経験を使う段階に入りたい。


だから、これからは人と会う回数も少し減らそうと思っている。人に会いたくないわけではない。ただ、毎週新しい人と会うことより、すでに知っている人との関係を深めるほうが、今は面白い。


お金の使い方も変えたい。外に出て、飲んで、遊んで、新しい経験を買う。それも楽しい。でも、そのお金を少しずつ貯めて、いつか家を買うために使いたい。


バドミントンも、もう一度ちゃんとやりたい。たまに遊ぶのではなく、週5回くらい練習して、本気で向き合ってみたい。


ブログも同じ。ただ記事を書くのではなく、自分にしかできないものとして、もっと育てたい。


そう考えると、やりたいことがなくなったわけではない。むしろ逆だ。やりたいことはある。ただ、数を増やすより、一つ一つに使う時間を増やしたい。


今は、そういう気分だ。

心のメモ#3、広げたあとに深める


③ たぶん、これも一つのサイクル


最近、これって筋トレと同じなのかもしれないと思う。負荷をかける。壊れる。休む。修復する。少し強くなる。そして、それが普通になる。そうしたら、また次の刺激が必要になる。


人生も、たぶん似ている。日本に来た最初の2年間は、とにかく自分の世界を広げたかった。いろんな人に会って、いろんな場所に行って、いろんなことを経験した。今は、その中から本当に自分がやりたいものを選んで、深めたい。少し孤立してでも、自分にしかできないことに時間を使いたい。


バドミントン。

ブログ。

仕事。

家を買うためのお金。

そして、日本語。


新しいものを増やすより、今まで積み上げてきたものを、一段深くする。

たぶん今は、そういう時期なんだと思う。

心のメモ#3、広げたあとに深める


結局、どこに住むのか


最近、ある話を聞いた。人生は、木に似ているらしい。


木は、実は二つの方向に成長している。


一つは、地上に向かう成長。幹が伸びて、枝が増えて、葉が広がる。花が咲いて、実がなって、季節ごとに姿が変わる。春には芽が出て、夏には大きく成長して、秋には葉が色づく。そして冬になると、葉が落ちて、また次の春を迎える。


こっちは、目に見える成長だ。新しいことを始めたり、新しい人に出会ったり、行ったことのない場所に行ったり。自分の世界を外側に広げていく。


でも、木はもう一つの方向にも成長している。地面の下に、根を伸ばしている。


根は、外からは見えない。葉のように色が変わるわけでもないし、花のように目立つわけでもない。それでも、少しずつ深く伸びて、土の中で広がって、木そのものを支えている。


つまり、木は上にも、下にも成長している。目に見えるところを大きくすることも成長だし、目に見えないところを深くすることも成長なんだと思う。


この2年間の僕は、ずっと上に伸びようとしていたのかもしれない。知らない場所に行く。新しい人に会う。新しいことを始める。自分の世界を広げる。それは、今までの自分には必要なことだった。


でも、これからは少し違う。新しい枝を増やすことだけではなく、今まで伸ばしてきた枝を支えられるように、根をもっと深くしたい。仕事も。バドミントンも。ブログも。人との関係も。日本語も。


外から見える変化は、もしかしたら今までより少なくなるかもしれない。でも、その分だけ、自分の中では深くなっていく。人生は、ずっと外側に広がり続けることだけが成長じゃない。上に伸びる時期があれば、下に根を張る時期もある。


今の僕は、たぶんその時期なんだと思う。

これからは、もっと深く。

そして、またいつか、新しい枝を伸ばせばいい。



心のメモ#3、広げたあとに深める - Marc

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