フランスで過ごした最後の数ヶ月:充実と変化に満ちた時期
- Marc
- 2024年8月28日
- 読了時間: 13分
更新日:4月25日
はじめに
2022年8月に秋田での留学を終えた後、僕は日本への移住を真剣に考え始め、そのために多くの努力を重ねてきました。
2023年10月に日本での仕事が決まり、新しい生活が現実味を帯びてきました。この仕事に備えて、数ヶ月間にわたるフランスでの研修が始まり、2024年6月まで続きました。当初は2024年1月下旬 / 2月上旬に日本へ出発する予定でしたが、その後、予定が8月末に変更されました。
日本での仕事が決まってから、日常がこれまでとは異なって見えるようになり、時間の大切さを強く意識するようになりました。
この数ヶ月間、僕の生活は非常に忙しく、平日の夜に自転車やバドミントンのトレーニングを行い、週末には国内の各地を訪れました。また、朝早く起きて仕事に行く前や、仕事中のランチ休憩にも、ブログの更新に時間を見つけていました。さらに、時間ができると長期の旅行にも出かけていたため、自宅にいる時間はほとんどありませんでした。
特に2023年11月から2024年6月までは非常にタイトなスケジュールで過ごし、7月と8月には少しペースを落として、家族との時間を大切にしました。
限られた時間の中でできるだけ多くのことを経験し、フランスでの思い出を作るために最も意識的に行動しました。
1. 旅行と探検フランスで過ごした最後の数ヶ月
フランス国内の旅行
フランス国内では、北から南、東から西、中心部まで、ほぼすべての地域を旅しました。特に印象に残ったのは、以下の地域です。
ロワール地方:
美しい城と豊かな歴史を持つこの地域は、特に夜のトゥールの街が印象的でした。ロワール川沿いの風景や、歴史的な建築物が点在するこの地域を訪れることで、フランスの文化と歴史を深く感じることができました。
グラン・エスト地方:
ドイツ風の建築が特徴的なこの地域では、ストラスブールの街並みが特に魅力的でした。古い町並みとモダンな建物が融合した独特の雰囲気がありました。
ノルマンディーから北フランスの海岸線:
美しい海岸線をサイクリングでしながら、歴史的な戦場跡や美しい風景を楽しみました。この地域は、フランスの豊かな自然と歴史を感じさせる場所です。
マルセイユ:
地中海の太陽と活気ある街並みが魅力のマルセイユでは、地元の文化とフランスの多様性を体験することができました。この街については、別の記事でも詳しく紹介しています。
ボルドー地域:
ブドウ畑が広がるこの地域では、セコイアの木々とともにワインの文化を楽しみました。
フレンチリヴィエラ:
南フランスの美しい海岸線とリゾート地を巡り、リラックスした時間を過ごしました。特にニースやカンヌの美しいビーチと街並みが印象的でした。
アルプス地方とグルノーブル:
壮大な山々に囲まれたグルノーブルは、アウトドア活動が豊富で、自然を満喫できる場所でした。山岳風景とともに、地元の文化も楽しむことができました。
ヨーロッパ内での旅行
フランス国内だけでなく、近隣のヨーロッパ諸国への旅行も楽しみました。
リスボンの坂道やカラフルな街並み、歴史ある修道院や城跡を訪れ、ポルトガルの奥深い歴史と文化を堪能しました。また、ポルトではドウロ川沿いに広がるワイン畑や、ポートワインの試飲を楽しみました。さらに、サグレスとラゴスでは、大西洋に面した美しい海岸線と歴史的な要塞を見学し、ポルトガルの海洋文化に触れることができました。
スペイン:
バルセロナでは、ガウディのサグラダ・ファミリアやグエル公園などの独特な建築に触れ、スペインのアートと文化を感じることができました。マドリードでは、プラド美術館をはじめとする世界的に有名な美術館を巡り、スペインの歴史と芸術に浸りました。また、ガリシア地方のラ・コルーニャでは、アトランティックの荒々しい海とともに、地元の海産物料理を楽しみました。さらに、ラス・バルデナレス砂漠では、スペインの大自然の中に広がる壮大な風景を目の当たりにし、乾燥地帯特有の景観に驚かされました。
スイス:
ジュネーブでは国際連合本部や湖畔の美しい風景を楽しみ、ローザンヌではオリンピック博物館を訪れてスポーツの歴史に触れました。バーゼルでは、ライン川沿いの旧市街を散策しながら、現代美術館や古い教会を見学しました。スイスの多彩な都市と自然の調和が印象的で、それぞれの都市の持つ独自の魅力を体験することができました。
グランプラスの壮麗な建築や、アトミウムなどのモダンなランドマークを訪れました。また、ベルギーの有名なチョコレートショップを巡り、伝統的なベルギー料理やビールも堪能しました。街の中にはアートギャラリーや博物館が点在し、ベルギーの豊かな文化と歴史を深く知ることができました。
ナポリ:
ポンペイ遺跡やベスビオ火山を訪れ、古代ローマの歴史に触れる機会を得ました。ナポリ市内では、活気ある市場で地元のピッツァやパスタを楽しみ、夜には海岸沿いで美しい夕日を眺めました。また、アマルフィ海岸のドライブでは、絵のように美しい村々と青い海を一望し、イタリアの自然美と文化的遺産を存分に味わいました。
ルクセンブルクは、その小さなサイズにも関わらず、多様な文化と豊かな歴史を持つ国です。首都ルクセンブルク市は、壮大なルクセンブルク城を中心に、中世の雰囲気が色濃く残る美しい町並みが広がっています。クセンブルクは、そのコンパクトさと国際性、そして自然と歴史が織りなすハーモニーによって、訪れる人々に独特の魅力を提供しています。
2. 個人的な目標の達成
この目標は、単なるフィットネスチャレンジではなく、自分に課した試練として始まりました。毎日少しずつ走ることで、最終的には1年間毎月300km以上の距離を達成することができ、合計3600kmを走破しました。この過程で、自己管理能力や持続力が大きく向上しました。
バドミントンの技術向上を目指し、毎週の練習と試合を重ねた結果、フランス国内トップ500にランクインしました。競技を通じて精神的な強さや集中力を養い、スポーツの楽しさと挑戦を味わいました。
大学卒業と学位取得:
長年の目標であった大学卒業を達成し、学位を取得しました。これは、個人的な成長とキャリアの基盤を築くための重要なステップでありました。
ブログの立ち上げと充実:
このブログを通じて自分の考えや経験を発信し、読者と共有することを目指しました。多くの時間と労力を費やし、ブログが完成したことは大きな達成感をもたらしました。
新しい生活に向けた準備を進め、日本での生活や仕事に備えました。必要な手続きや物理的・精神的な準備を整え、不安を乗り越えて前向きに新たなスタートを切る準備をしました。
3. パリオリンピック体験
当初は2024年6月に日本へ出発する予定でしたが、その後、予定が変更されました。このおかげで、パリで開催された2024年のオリンピックに参加する機会を得ることができました。
オリンピック期間中、パリの街は特別な雰囲気に包まれ、地元のパリジャンはもちろん、多くの観光客が訪れ、活気に満ちていました。初めて生でオリンピックを観戦し、バドミントンの試合を観に行きました。
フランス視点でのオリンピック
今回のオリンピックでのフランス視点から見た注目のイベントをリストアップしました。
開会式
パリ2024オリンピックの開会式は、歴史的なセーヌ川沿いで行われました。セーヌ川の両岸に設置された特設ステージからは、フランス文化を象徴するパフォーマンスが披露され、世界中の観客を魅了しました。
予想されていた混乱に反しての落ち着き
パリでのオリンピック開催に向けて、交通や治安に関する懸念がありましたが、大会期間中は驚くほどの落ち着きが保たれました。地元の住民や観光客、そして選手たちが和やかに過ごし、街は一体感に包まれていました。
アスリート、観光客、地元住民の間の素晴らしい協調性
大会を通じて、アスリート、観光客、地元住民が互いに協力し合い、素晴らしい一体感が生まれました。スポーツの力で国境を超えた交流が生まれ、多くの感動的な瞬間がありました。
絶対的なスター、テディ・リネール
フランスの柔道界のレジェンド、テディ・リネールは、今大会でもその存在感を示し、フランス国民から絶大な支持を受けました。彼の試合は毎回大きな注目を集め、勝利のたびにスタジアムは熱狂に包まれました。

フェリックス・ルグラン、17歳の卓球ダブル銅メダリスト
フランスの若き卓球選手、フェリックス・ルグランが、驚異的なパフォーマンスで2つの銅メダルを獲得しました。17歳という若さでの快挙は、多くの人々に感動を与え、彼の未来に期待が高まっています。

依然として厳しい結果を残した陸上競技
フランスの陸上競技チームは、今大会でも期待された結果を残すことができず、苦戦が続きました。
バスケットボール、バレーボール、サッカー、ハンドボールなどの団体競技競技での成功
フランスは団体競技において大きな成果を上げ、バスケットボール、バレーボール、サッカー、ハンドボールなどで多くのメダルを獲得しました。特に、男子バレーボールチームの金メダルは、多くのファンに喜びをもたらしました。

ヴェルサイユ宮殿やグラン・パレ、エッフェル塔などの象徴的な会場
オリンピック競技の一部は、ヴェルサイユ宮殿やグラン・パレ、エッフェル塔といったフランスを代表する歴史的な場所で行われ、観客たちは美しい風景の中でスポーツを楽しむことができました。
スヌープ・ドッグ
アメリカのラップ界のアイコン、スヌープ・ドッグがパリでのオリンピックに登場し、特別なパフォーマンスを披露しました。
ノバク・ジョコビッチの戴冠
テニスのレジェンド、ノバク・ジョコビッチが金メダルを獲得し、再びその実力を世界に示しました。彼の勝利は多くのファンにとって忘れられない瞬間となりました。

セリーヌ・ディオンの感動的なパフォーマンス
カナダの歌姫、セリーヌ・ディオンがエッフェル塔から歌い上げたパフォーマンスは、全世界の視聴者を感動させました。彼女の歌声は、パリの夜空に響き渡り、オリンピックの平和と友愛の精神を象徴するものとなりました。
ブラジルのサーファー、ガブリエル・メディーナの象徴的な写真
ブラジルのサーファー、ガブリエル・メディーナが見せた波に乗る姿は、オリンピック史に残る象徴的な瞬間となりました。

シモーネ・バイルズの再復活
メリカの体操選手、シモーネ・バイルズが再び競技に復帰し、見事なパフォーマンスで世界中を驚かせました。彼女の力強い演技と精神的な強さは、多くの人々に希望と勇気を与えました。

男子100メートルの驚異的なフォトフィニッシュ
男子100メートル決勝は、驚異的な接戦となり、フォトフィニッシュで勝者が決定しました。

スウェーデンのアルマンド・デュプランティス、さらなる高みへ
スウェーデンの棒高跳び選手、アルマンド・デュプランティスが世界記録を更新し、さらに高みへと到達しました。

BMXレーシングでの歴史的なフランスのトリプルメダル
フランスのBMXレーシングチームは、驚異的なパフォーマンスで金、銀、銅メダルを獲得し、歴史的な瞬間を作り出しました。

オリンピック聖火の点火
オリンピックの開会式で、伝説的なアスリートのデュオが聖火を点火し、その瞬間は会場全体を感動で包みました。

阿部詩選手の衝撃的な敗退と失意
日本の柔道界のスター、阿部詩選手が予想外の敗退を喫し、その瞬間の彼女の表情は多くの人々の心に残りました。彼女の失意の姿は、オリンピックの厳しさとスポーツの現実を如実に物語っています。

キューバのレスリング選手ミハイン・ロペス
オリンピック史上初めて、5大会連続で個人種目の金メダルを獲得したアスリートです。

パキスタンのジャベリン投げ金メダリスト、アルシャド・ナディーム
パキスタンのアルシャド・ナディームがジャベリン投げで金メダルを獲得し、彼の努力と情熱が実を結びました。彼の勝利は、パキスタンスポーツ界にとって大きな誇りとなりました。

レオン・マルシャンの輝かしい活躍
フランスの水泳界に新たなスーパースターが誕生しました。レオン・マルシャンは、今大会でその名を轟かせ、特にハンガリーのミラク選手との伝説的なレースでは、他の競技場でも全員がレオンを応援するという特別な瞬間が生まれました。彼の圧倒的なパフォーマンスとカリスマ性は、多くの人々の心を掴み、フランスのスポーツ界に新たな英雄を生み出しました。

これはフランスのメディアや一般の視点であり、個人の意見ではありません。
僕は特にバドミントンに注目して観戦していました。
フランスの選手たちを応援するフランスの観客たちと一緒に、会場の熱気と興奮を共有できたことは、まさに一体感を感じる瞬間でした。また、開会式の壮大さや、数々の競技で生まれたドラマ、そして世界記録の更新といった瞬間を目の当たりにし、非常に感動しました。パラリンピックの閉会式も含めて、全てが完璧で、素晴らしい体験となりました。
結論
日本への出発が当初予定していた6月から8月末に延期されたことに関しては、結果的にとても良かったと思います。
確かに、何度も出発が延期されるのは簡単なことではなく、計画が変わるたびに不安やストレスもありましたが、最終的には本当に満足しています。この延期のおかげで、目標を達成し、旅行を楽しみ、このブログに時間をかけて、日本への移住をじっくりと準備することができました。
さらに、パリで開催されたオリンピックに奇跡的に参加できたことは、一生に一度の貴重な経験でした。この大イベントに実際に触れることができたのは、本当に強い印象を残しました。
この遅れが非常に多くのポジティブな結果をもたらしてくれたことに感謝しています。この最後の数ヶ月を、フランスで深く、充実した時間を過ごせたことに非常に満足しています。
日本への出発数日前、一晩、流れ星が降る夜を体験しました。そのため、深夜2時に自転車に乗ることを決めました。世界に自分だけのような瞬間で、空には無数の流れ星が輝いていました。とても印象的な体験でした。
出発の1週間前までは全くストレスを感じていなかったのですが、日が経つにつれて「どうしてストレスを感じないんだろう?」と思い始め、ある夜、散歩していたら突然不安と疑問が押し寄せてきて、本当に引っ越しするんだと実感しました。呼吸が苦しくなるほどの不安と疑問を感じ、まずはやるべきことや頭に浮かんだ全ての疑問をメモに書き出しました。すると、少し楽になりましたが、それでも突然の感情の変化に驚きました。
出発前日、パリの思い出のある場所を歩き回り、とても感情的になりました。
最後の夜、自分の部屋で過ごした時、ドアの音や階段を降りる時の感触、普段の食事の場所など、日常に溶け込んでいた感覚が浮かび上がりました。これらすべてに慣れ親しんだものと、もしかしたら最後かもしれないと感じるのは、非常に困難でした。
そしてついに、日本で今こそ新しい章を始める時が来ました!最後の瞬間にストレスが一気に押し寄せ、なぜ日本に行くのか自問しました。
8月20日に自宅を出発しました。
パリ東京フライト中、ミラノで乗り継ぎをする際も、日本行きの決断に対する疑念がいっぱいでしたが、ミラノに着いて街を散策し、別のことを考えることで少し気分が晴れました。そして、ミラノから東京へのフライト中、急に自信が湧いてきて、「自分が誇らしい」と感じました。

ミラノでの乗り継ぎの間に、疑念、気持ちの整理、そして自信と誇りを取り戻すという3つのステップを経ることができました。
60時間の移動を経て、8月22日に東京で新しい家での新しい生活が始まりました。
新しい冒険が待つ日本で、新たな人生のステージに向けて出発します!
フランスで過ごした最後の数ヶ月:充実と変化に満ち期 - Marc
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