日本に来て2年の記念に、最後の大きな目標に挑戦:富士山登頂!

更新日:5 日前
富士山登頂:富士山に登ってみた!
5月の伊豆一周以来、久しぶりの冒険記!
日本に来て2年ということで、記念に友人と一緒に富士山に登ることにした。
日本人なら一度は登っておきたいと思い、実際に登ってみて、「やっぱり一度は登っておくべきだな」と思った。
今日は、その経験をシェアしたい。
I. まずは登山の流れ
まずは、実際にどうやって登ったのか。ここはあまり長く書くつもりはない。登山ルートや交通手段については、ネット上にすでに大量の情報があるからだ。
今回は富士宮口ルートを利用した。
1日目
東京から三島までは電車で約2,000~4,000円(片道)。
そこからバスで富士宮五合目へ向かう。所要時間は約2時間で、料金は2,000~3,500円(片道)。
09:30に五合目に着いたら、必要に応じて登山ウェアを準備・レンタルし、10:30に入山証(4,000円)をスキャン。
そこから登り始め、15:15頃に九合目の万年雪山荘に到着した。宿泊は14,500円で、夕食と朝食込み。
18:30に夕食、20:00に消灯。
2日目
翌朝は2:00に起床し、2:40に出発。
3:40頃に山頂へ到着し、そこから御来光を5:15頃まで待った。
その後、お鉢巡りをして、08:45に下山。
富士宮五合目には13:45頃に到着。
14:00頃のバスで三島へ戻り、16:00頃に到着。
そこから電車で東京へ戻った。
ざっくり言えば、こんなスケジュール。
では、ここからは実際に登ってみてどうだったのか。
II. 実際に登ってみて
旅を予約したのは、出発の10日ほど前。思ったより直前だったけど、特に焦ることはなかった。ただ、宿泊だけは結構ギリギリで、残っていたのは4席。土曜から日曜にかけての宿泊は当然のようにほぼ埋まっていたので、土曜日程は早めに予約したほうがよさそうだ。
今回は8月23日から24日にかけて、日曜から月曜の日程。それでも登山客はかなり多かった。特にフランス人が!
Day 1
出発当日は4:40起床、5:00出発。ちなみに、その日の夜中2時には地震速報もあった。個人的にはアドレナリンが出ていたのか、寝不足はそこまで感じなかった。
東京からの電車は問題なく、バスもスムーズ。三島のバス停には「これから富士山登ります」という格好の人がたくさんいるので、初めてでもすぐ分かる。
バスでどんどん標高を上げていくと、少しずつ景色が変わっていく。やがて富士山の森の中に入り、途中で鹿も見かけた。そこからさらに上へ進み、標高2,400m。ようやく富士宮口に到着した。ただ、この時点では完全に雲の中だった。

ここで、今回登った富士宮口ルートを簡単に紹介しておきたい。
標高2,400mの五合目からスタートし、山頂までは約5km、標高差は約1,400m。登りは約5時間、下りは約3時間30分ほど。山小屋、トイレ、売店なども各所にあるので、休憩しながら登りやすい。
一方で、標高が100m上がるごとに気温は約0.6℃下がる。特に山頂付近は天候が急変しやすく、強風や低温には注意が必要だ。登山中には駿河湾、伊豆半島、南アルプスなどを望むこともできる。
ルート自体は急勾配や岩場が多く、初心者はペース配分が大事。また、登りと下りが同じ登山道なので、混雑時は少し注意が必要。
さて、話を戻そう。
五合目に着いて、まずは準備。地上では30℃近くあった気温も、ここでは20℃前後まで下がっている。僕は登山用品をレンタルしなかったけど、友人はレンタルした。レンタルは約25,000円。結構高い。
そして、いよいよ登山開始。
登り始めて最初に感じたのは、意外と「気温」が厄介だということ。さっきまで日差しがあったと思ったら、突然雲の中に入る。すると体感温度が一気に変わる。しかも、リュックが当たっている部分には熱がこもる。その部分は汗だくなのに、別の場所は寒い。これが山頂までずっと続く。服を脱いだり着たり、細かく調整するのが地味に面倒で、登山のリズムが崩れる。富士山では、この「微調整」が意外とストレスだった。

とはいえ、景色はやっぱりきれいだった。何より、「自分はいま火山に登っているんだ」ということをかなり実感できる。
特に印象に残ったのが、景色の変化だ。道そのものも、周りの景色も、少しずつではなく、ある瞬間にガラッと変わる。突然、岩だらけになったり、赤、グレー、黒と地面の色が変わったりする。岩場になったと思ったら、今度は砂っぽくなる。

天気も同じ。さっきまで晴れていたのに、突然強い風が吹いて、雲の中に入って、また寒くなる。富士山を登っているというより、いくつもの違う環境を次々に通り抜けているような感覚だった。

登山そのものは、思っていたよりかなり楽だった。30分に一度くらい休憩しながら、少しずつ体を標高に慣らしていく。エネルギー的にも、特に大きな問題はなかった。
食料もそこまで大量には持っていかなかった。カロリーメイトのバニラ味を3本。(一番うまいやつ><)。あとは1.5Lの水とチョコレート。それくらい。大量に食料を持ってくる人もいるけど、実際にはそこまで必要ないと思う。山小屋も定期的にあるので、休憩しながら補給できる。
そうこうしているうちに、意外と早く九合目まで到着した。15:00~15:15頃、万年雪山荘に到着。
そして、まずはうどん。……これが、うますぎる。疲れた体に染みる。標高3,460mで食べるうどん、最高だった。

その後、万年雪山荘のスタッフと話して、水がかなり貴重だという話を聞いた。シャワーなんて当然ない。そもそも水自体が少なく、雨の量にもよるけど、シャワーを浴びられるとしても週1回どころか、10~15日に1回くらいらしい。というわけで、今回はもちろんシャワーなし。トイレも、当然ながら最新式ではない。いわゆる昔ながらの、下に落ちていくタイプ。
山小屋の中もかなり狭い。寝場所は約長さ4.5m×幅1.7m、天井の高さ1.8mくらいのスペースに5人。僕は1.70m以上あるので、普通に寝ることができなかった笑。でも、これも含めてが富士登山。個人的には、むしろこういう環境も含めて楽しかった。

一通り落ち着いたところで、標高3,460mでビールを一杯。……これが完全に油断だった。標高を舐めていた。想像以上にダメージを受けて、17:00~18:00くらいはちょっと体調が悪くなった。そのまま横になって、1時間休憩。
18:15頃、夕食。カレーだった。……これがまた、うまい。標高3,460mで食べるシンプルなカレー。こういうのでいい。
食後は外に出て、少しだけゆっくりする。辺りはもう真っ暗で、遠くには静岡や小田原の街の明かりが見える。音楽を聴きながら、少し瞑想。明日の登山を頭の中でイメージしながら、静かに過ごす。
そして20:00、消灯。……もちろん、ほとんど寝られない。
それにしても面白い。標高3,460mの小さな山小屋の中に、100人くらい、いや、それ以上いるんじゃないかと思うほど人がいる。

Day 2
2:00。自動で電気がつく。
寝不足で頭は完全にぼーっとしている。朝食の弁当を受け取るが、山頂のために取っておく。そして、東京から持ってきたカレー味カップヌードルを食べる。……いや、これもまた本当にうまかった笑。
準備をして、2:40頃、出発。

自分たちが起きる前から登っている人もいた。暗闇の中、富士山に沿ってジグザグに続くライトの列が見える。真っ暗な富士山に、無数の小さな光が連なっている。なんとも不思議な光景だった。

そして、思ったより早く山頂に着いた。約1時間。「もう着いたの?」というくらいの感覚だった。友人と抱き合って、達成感を味わう。ついに山頂。……でも、まだ真っ暗。今いる場所がどれほどすごいのか、この時点ではまだ実感できない。
富士山本宮浅間大社奥宮でお参りをして、御来光まであと1時間半。そこで朝日岳で休憩することにした。ここが、この旅で一番きつかった時間かもしれない。

何より、風。風が強すぎる。寝不足、栄養不足。そして、前日の東京では30℃だったのに、朝3:30頃の山頂は約12℃。普段なら、自分の体が「まだいける」とか「ちょっと休もう」と教えてくれる。でも、このときはちょっと違った。普通に「これ、結構きついかも」と思った。そこで本当に助かったのが、友人が買っておいてくれた温かいお湯だった。これが本当に大きかった。
途中で出会った3人目の登山者も一緒になり、石で作られた風よけの中で休む。風よけと温かいお湯。正直、この2つがなかったら、かなり危なかったと思う。本当に。
そして4:45~5:00頃。ようやく空が明るくなってきた。前日の登り始めでは、暑すぎる太陽をちょっと恨んでいた。でも、今は違う。太陽が出てくる。暗闇の中に光が差し込んでくる。ようやく生き返るような感覚だった。

御来光を待つなら、防風性のある暖かい服を持っていくことを強くおすすめしたい。登山中ずっと持ち歩くことにはなるけど、1時間半ずっと寒さに耐えることを考えたら、その価値は十分ある。自分は次に登るなら、絶対にそうする。
周りにも、御来光を見るための人がどんどん増えてくる。風は相変わらず強い。自分たちは雲の中にいるので、雲がものすごいスピードで動いているのが分かる。写真を撮るなら、本当にタイミング勝負だ。一瞬だけ雲が切れて、景色が見える。そのチャンスはかなり短い。そして、また雲の中へ。
このときに感じたことはPart 3で改めて書く。
5:15。ついに太陽が姿を見せる。8月24日の朝、日本を照らしていく太陽。その瞬間を、山頂から見ることができた。とにかく、体がまた生き返る。太陽の暖かさで、まるで春と暖かさが戻ってきたような感覚だった。

その後、火口を回りながら神社へ戻る。ちょうど神社も開いていたので、お参りして、弁当を食べる。もうすっかり明るい。そこで、日本最高地点である剣ヶ峯へ向かうことにした。かなりの行列だった。富士山にこんな巨大な火口があることを知らなかった。でも、ここは絶対に行っておきたい。

並んでいる間はまだ雲が多かった。そして……突然、雲が全部消えた。まさかの大チャンス。もともとは10:30のバスに乗る予定だったけど、ここで14:00のバスに変更することにした。景色が見えないなら、お鉢巡りを諦めることも考えていた。でも、こんな景色を見せてもらったら、帰るわけにはいかない。完全に神様からのプレゼントだった。
そして、そこから日本を360度見渡す。日本で一番高い場所から、日本を見る。遠くには栃木、茨城、愛知など。さらに、富士山を囲む湖まで見える。本当に天気に恵まれたと思う。そして何より、火口。そもそも、富士山にこんな巨大な火口があることを知らなかった。


普段は下から富士山を見ているから、その中がどうなっているのかなんて想像もしない。実際に登ってみて、初めて分かる景色だった。素晴らしい経験だ。いや、「経験」という言葉だけでは足りない。

そしてついに8:45頃から下山を開始。帰りは違う景色を楽しむため、御殿場ルート側へ。道はかなり砂っぽいというか、とにかく足元が不安定。後半は大量の石があって、かなり歩きづらい。途中、物資を運ぶ大型車両も見かけた。こんなところまで物資を運ぶのだから、かなり時間がかかるんだろうなと思う。

登りのときは真っ暗で見えなかった景色も、下りではゆっくり楽しめる。赤く、そして月のようなグレー。富士山らしい景色だ。
そして、徐々に天気が悪くなってきた。雲もまた戻ってくる。だからこそ、山頂で晴れてくれたのは本当にラッキーだった。
そして、宝永山まで到着。ここまで来ると、富士山の大きさを改めて感じる。火山の中にある巨大な火口。岩や砂の質感。霧。緑。なんだか日本というより、アイスランドみたいな雰囲気だった。

一気に別の世界に来たような感覚。より霧が濃く、ガスっぽく、幻想的になっていく。12:30頃には、ほとんど景色が見えなくなっていた。

そこからゆっくり下山して、13:15頃、富士宮五合目に到着。着替えて、14:00の三島行のバスを待つ。そして、富士山に別れを告げる。
Bye bye, Fuji.
III. 実際に登ってみて感じたこと
ここからが、今回の富士山について一番書きたかったところ。そもそも、富士山に登ることは昔からやってみたいと思っていた。日本人なら、富士山を一度は見たことがあると思う。実際に目の前で見たことがなくても、歴史や浮世絵、葛飾北斎、パスポート、SNS、写真など、いろいろな形で富士山はずっと日本の中に存在している。
自分にとっても、富士山はずっと「見るもの」だった。遠くから眺める。夕焼けの中で見る。自転車で走りながら見る。SNSで見る。だから今回は、その逆をやってみたかった。いつも下から見ていた富士山に、今度は自分が登る。そして、富士山の立場から日本を見る。これが、実際にやってみるとなんとも不思議な感覚だった。
東京を出て、三島へ。そこから海沿いを進み、バスに乗って、少しずつ標高が上がっていく。やがて富士山の森に入る。苔が生え、緑が密集した、かなり深い森。それが標高2,400mまで来た瞬間、突然なくなる。
そこからは一気に別世界だった。気温が変わる。地質が変わる。景色が変わる。「富士山を登っている」というより、いくつもの違う世界を一つずつ通り抜けているような感覚だった。
登山そのものについて言えば、思っていたほど難しくなかった。事前の情報はネットにほぼ全部あるし、交通も特に難しくない。登山も、無理せず少しずつ体を標高に慣らしていけば、大きな問題はなかった。自分の場合、体感では難易度2/5くらい。普段から運動していることも多少は関係していると思う。

食事についても、そこまで神経質になる必要はなかった。山小屋が定期的にあるので、食料を大量に持っていなくてもなんとかなる。もちろん、山の上なので値段は高い。山頂ではカップヌードルが1,200円とか。お湯も有料。まあ、それはしょうがない。
今回、一番きつかったのはやっぱり御来光を待っている間の風だった。それ以外は、正直そこまで大変ではなかった。
もちろん、ここは人によってかなり変わると思う。シャワーがないこと。そして、普通のトイレがないこと。このあたりは、人によってはかなり大きなハードルになる。シャワーについては、もう「一日くらい浴びなくてもいい」と割り切るしかない。人生でこれから何千日も生きていく中で、そのうちのたった一日。そう考えれば、まあ耐えられる。
ただ、トイレ。これはちょっと別問題笑。水を流すタイプではない。縦に落ちていくタイプなので、他の人の痕跡も普通に見える。そして、匂い。自分は排泄物の匂いにちょっと敏感なので、普通にきつかった。というか、吐きそうになる。山小屋にいると、たまにその匂いまで感じる。正直、快適ではない。
ただ、日本一高い山頂の公衆トイレは意外と大丈夫だった。そう考えると、ちょっと面白い。
でも、今回一番印象に残ったのは、実は御来光そのものではない。御来光の時間は雲が多く、風もかなり強かった。もちろん、それでも素晴らしい瞬間だった。でも、それ以上に心に残っているのは、「もう下山しようか」そう思い始めたタイミングで、突然、雲が晴れたこと。
目の前に日本が現れた。全部。
日本全部が見えるような感覚だった。
あまりにも遠くまで見えるから、地平線の先がどこなのか分からない。

そして、その瞬間に、いろんなものがつながった。
これまでの日本での旅。
これまでの日本での思い出。
これまで日本で過ごしてきた時間。
今まで経験してきた、いろんな瞬間。
それらが全部、富士山の頂上で一点へとつながったような気がした。考えてみれば、富士山は最初からずっと自分たちと一緒だった。ずっと遠くから。目立つことなく。でも、確実にそこにいた。何度も見てきた。何度も写真を撮った。いろんな場所から富士山を見てきた。そして今、その富士山の上にいる。

火口をゆっくり一周する。角度が変わるたびに立ち止まる。景色を見る。少し休む。そして、「ああ、あそこではこんな思い出があったな」「あの場所にも行ったな」と、一つずつ過去の記憶を思い出していく。まるで、今までの日本での時間を、富士山の上からもう一度見直しているようだった。それが、なんとも幸せだった。

そして、もう一つ強く残った感覚がある。ここより高い場所は、日本にはない。日本で一番高い場所にいる。今までにないくらい、空に近い。人間の存在も、街の音も、全部遠くなる。誰かと話していても、その声がすぐにどこかへ消えていく。音を遮るものが何もない。
ただ、静か。本当に静か。
今まで感じたことのないような「無音」だった。気づけばその静けさにすっかり引き込まれていた。今でも、あの「音がない」感覚は完全には忘れられない。

富士山は、本当に一度は登ってみる価値があると思う。もちろん、天気は運にも左右される。今回のように、直前まで雲だらけだったのに、突然景色が開けることもある。でも、難易度はそこまで高くない。道のりも、それなりに大変だけど、その分ちゃんと景色が返してくれる。そして何より、天気によるけど、山頂から日本を360度見渡せる。
それだけでも、十分に登る価値があると思う。そして、これから富士山を見るとき。たぶん、今までとは少し違って見える。今までは、ただ「富士山を見ていた」。これからは、「あの山の上に、自分は立ったんだ」と思いながら見ることになる。
それだけで、富士山が少しだけ自分のものになったような気がする。

富士山登頂:富士山に登ってみた! - Marc


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